自由が丘のとんかつやさん、丸栄に行って来ました。


場所は自由が丘駅ロータリーの駅向こう、


ダロワイヨの隣にある本屋さんと、三井住友銀行の間の細い路地を進むと、


右手に小さな暖簾がかかったお店が見えてきます。


それが丸栄。カウンター8席の小さなお店です。






とりあえずカウンターに座って「ヒレカツ(1200円)」をオーダ。


あ、ちなみに1200円って、カツ単品の値段なんです。


だから「ゴハン(300円)」「なめこ汁(300)」を追加でオーダして、


やっと定食モードになります。


・・・ちょっとお高いわよね(笑。






ここのとんかつは変わった揚げ方をすることで有名らしい。


まず驚いたのが、揚げ油がラードであること。


しわくしゃの顔をしたご主人が一人でカツを揚げています。


まずフライパンに、衣をつけたヒレ肉を並べて、


上からとけた状態のラードをドドドドドと流し入れます。


油が足りない時は、真っ白いラードの塊をその上に足していました。


あっという間に白い塊は熱でとけていき、透明なベールでカツを包みます。


じじじじじじ。


ラードでじっくりと揚げるカツ。


揚げてはひっくり返し、ひっくり返してはまた揚げる。


丁寧なその作業を繰り返すと、黄金色に色づいたカツの出来上がりです。






あんまり愛想のないオネーサンが、なめこ汁とゴハンをよそってくれます。


そして目の前にやってきたヒレカツは・・・


あっと、ここでもまた驚きです。


ヒレカツは大きなヒレ肉のまま揚げて包丁でカットするものではなく、


はじめから一口サイズにカットしたヒレ肉が5切れ、


お皿にお行儀よく並んでいます。


付け合せにはオネーサンが手際よく千切りしたキャベツたっぷりに


ちぎりたての新鮮なパセリが上にちょこんとのっています。


美味しそう~。






フライパンで、しかもラードで煮るように揚げるカツなんて初めてです。


脂っこいのかなぁ?と思ったら、ぜーんぜんそんなことはなかったの!


むしろ衣はサクサクッとしていて、中の豚肉はジューシーで柔らか~い。


ザクザクッじゅわ~が楽しめる、絶品のヒレカツでした。






このザクザク感が楽しめるのは、揚げ油にラードを使うことと


フライパンで丁寧にひっくり返しながら火を通していくことにあるのかも。


いっぺんにたくさんのカツを揚げることは出来ないけど、


だからこそ、一つ一つに美味しさが染み込んだ


絶品のカツに仕上がるのかもしれません。







店内もちょっと寂れた街にあるとんかつ屋さんという風情。


愛想のないオネーサンは、手が空くとこっそりタバコを吸い始めたり、


ニコリとも笑わずゴハンやお味噌汁をよそうあたり、


かなりコワめな雰囲気。


「キャベツのお替りって出来るのかなぁ・・・」って思ったんだけど、


そんな質問をしたらギロリと睨まれそうで聞けませんでした(笑。


でもカツは本当に本当に美味しかったので、ココはまた行きたい!




丸栄
目黒区自由が丘2-11-16
03-3717-3418
火休
12:00~15:30、17:00~21:00