以前の日記 で、今でも愛してやまないイタリアンのお店があると書いた。
それがかつて広尾にあった「アロマフレスカ」。
この「アロマフレスカ」が営んでいたワインショップ「ヴィニタリア」が、
昨年の2月リストランテ「カーザ・ヴィニタリア」をオープン。
「アロマフレスカ」ももちろん行きたくて仕方がないけれど、
この「カーザ・ヴィニタリア」も一度訪れてみたいと思っていた。
場所は麻布十番、桜田通り沿いにある一見無機質なビル。
でも一歩足を踏み入れると、そこには異空間が広がっていた。
広尾の「アロマフレスカ」を彷彿とさせる、どっしりと落ち着いた空間。
1階はワインがずらりと並ぶワインショップ。ものすごい品揃え。
そしてリストランテのある2階へ上りながら、
大量のワインが壁一面に突き刺さっているディスプレイも圧巻。
そして階段を上りきると、白を基調にした温かみのある雰囲気。
さすがだね、かつてのアロマフレスカここにあり。
メニューは5500円のコースとアラカルト。
コースの構成は、前菜2皿、パスタ、野菜料理、メイン、2皿目のパスタ、
ドルチェ、コーヒー、というとってもお得なメニュー。
その価格でこの充実感はかなり魅力的だったんだけど、
メインとパスタはテーブルでメニューを統一しなければいけないとのこと、
そしてアラカルトのメニューも控えめな価格設定。これは嬉しい!
というわけで、今回はアラカルトです。
いくつかメニューをご紹介~
「菜園風季節野菜のカーザ・ヴィニタリア風スタイル」
最初の前菜としてやっぱりコレははずせない。
銀色のお盆の上に色とりどりに並べられたたくさんの野菜たち。
カブ、にんじん、赤カブ、パプリカ、うるい、ミニトマト、、、
それはもう本当に菜園と呼ぶほどの鮮やかさでした。
これらの野菜たちをバーニャカウダという暖かいソースに付けて食べます。
アンチョビとにんにくがたっぷり入ったオリーブオイルの定番タイプと、
ゴルゴンゾーラを使ったチーズタイプの2種類が選べます。
今回は定番タイプにしたのですが、このソースも絶品。
パンもとっても香ばしくて美味しいのだけど、
黒胡麻のパンや胡桃のパンたちもこのソースに合う!
濃厚なアンチョビが効いたオリーブオイルを
たぁっぷりパンに付けていただきました。もうどうにも止まらない~~~
「春野菜と白魚のパスタ」
グリーン色のソースに包まれたたっぷりパスタの上に、
フリットのように香ばしく焼き上げた白魚がぼってりのっている。
パスタはきしめんのように太い平打ち麺でもちもちした歯ごたえ。
これに春野菜のグリーン色のソースが絡んでマジうんまい~♪
ここでも野菜の威力、大発揮!
「トリュフで香りをつけたチーズと仔鳩のリゾット」
うぅ~ん、とれヴぃぁ~ん!!!
「今からリゾットの上にコレをスライスしますからね」と
最初に黒トリュフをどーんと持ってきてくれる。
そしてリゾットは充分そのままでも美味しいことが予想されるが、
その上に黒トリュフをスリスリスリスリ・・・
たぁっぷりスライスしてくれる。
ぽわぁ~んと広がるこの香り。エロい。
いやマジでそんな気分になっちゃうのよ。うははは。
ゴハン食べててこんなエッチな気分になったの初めて、
っていうくらい官能的な香りが漂う。
・・・ってスイマセン話逸れましたけど、
リゾットの芯の残り具合やその下に隠れた小鳩の煮込みも美味!
これはまた食べたぁい♪
「藁で燻した仔羊」
ココットという鉄製の鋳物鍋(STAUB社製だった)を使ったお料理。
その中に藁を敷き詰め、仔羊とにんにくとローズマリーをまるごと詰めて
オーブンで蒸し焼きにしてある。
真っ黒の重量感のある鋳物鍋が仰々しく運ばれてくる様は圧巻。
あの重たげな蓋のしたにはどんな料理が横たわっているのか。。。
お店の人が蓋を開けてくれるとき、
思わず「ジャーン」と言ってしまった(恥っ。
蓋が開くと同時にふんわりと広がる香ばしさ。
先にソースだけを敷き詰めたお皿に取り分けていただく。
子羊は藁の効果なのか独特の臭みはまったくない。
お肉は柔らかく、それでいてとても瑞々しい。
余分な味付けもされていない、お肉の美味しさを堪能する。
う~ん、こんなに美味しい仔羊を食べたのは初めてかも。
あの鋳物鍋が炭焼きやグリルとは違う素材の美味しさを引き出すのか?
これまた新たな発見でした。
あ、ちなみににんにくもホクホク甘くて美味しかった!
いやーん、にんにく臭いかもーなんて言ってる場合じゃありません。
パックリ食べてしまった。
あ、あと、メインと一緒にやっぱりココットで蒸し上げた
野菜料理も楽しめます。
この日は「根セロリ」と「赤ジャガ芋」をチョイス。
ココットに野菜を入れ、水を一滴も加えずに蒸すシンプルなお料理。
野菜だけの水分で蒸し上げるためか、
野菜自身の持っている旨みがぎゅぅと凝縮され、
野菜の甘みと香りが詰まっています。
根セロリはホクホクとした食感。
赤ジャガ芋はもともと水分が多い瑞々しいジャガイモなんだけど、
さらにその甘みが増して、とても美味しかった。
野菜だけをこんなふうに美味しく食べられるなんてスゴイ。
これはやっぱりココットによる調理法のおかげかも。
さすがだね、やるね、STAUB社!
「焼き林檎のドルチェ」
最後のデザートには焼き林檎をチョイス。
これもココットを使って20分くらいかけてじっくりと蒸し焼きにする。
林檎が丸ごと1個そのまま入っていて、
これも林檎が本来持っている甘みだけが香りたつ。
そしてこのほのかな甘さを放つ林檎の温かさに、
上にとろりと溶けたアイスクリームの冷たさが絶妙。
すごい。ホントに丸ごと食べちゃった。
というわけで、ココは本当にオススメです。
コストパフォーマンスもこの味、この構成であれば大満足。
そして心地よいサービスと、温かみのある雰囲気は、
また訪れたいと思わせる要素が満載です。
実は次の予約も入れてきちゃったんだよね~。うはははは。
早くもリピーターの気配強し!
casaVINITALIA(カーザ・ヴィニタリア)
東京都港区南麻布1-7-31 M-Tower2F
03-5439-4110
日月休 ※4月から日曜日も休業。残念。
http://www.vinitalia.jp/
(ワインショップのURL)